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火神——マーズ—— グリーンの部屋のドアを開け、彼との邂逅を得ようとしていた。 ――その筈だった。だが、 「ここは……何処だ……?」 いきなり見知らぬ場所に連れてこられての拘束/高町なのはの友人らしき人物の死/そして殺しあえ。 その次の瞬間には、また違う場所へ。 チェシャキャットのイタズラだろうか――否/動機が不明。 またヴァイオレット/マーチヘア/バロールの魔眼のように幻覚を見せる能力を有していない。 それに向こうもこちらの情報を欲しがっていたと思われる。 そのチャンスを見逃すほど、グリーンも愚かではない。 二つ目の可能性――管理局――先の戦闘で見せたARMSの能力を恐れての強行。 それも否――もう一つのARMS/キース・レッドの存在に対抗するために自分は有用。 また処分を考えての行動にしても目的達成には迂遠すぎる。 三つ目の可能性――管理局の敵対勢力/列車上にいたサイボーグ。 動機/目的/いずれも不明。だが、前者の二つよりは可能性が高い。 彼らについて、顎を手に当て考える。 ――思考は空白を維持――情報が不足。 より詳しい情報/あの場で主催者らしい女と接していた高町なのはとフェイト・T・ハラオウンに会う必要がある。 と、いつの間にか手に持っていたバッグに気がつく。 恐らくはあの女/プレシアの仕業――意図が不明。 確認のために中を開ける。 食料/水/ランタン/時計/筆記用具/コンパス/地図/名簿/車の鍵/そしてカードが数枚。 これで殺しあえというのか。思わず失笑が漏れる。 だが、自分にはARMS/人を殺すには十分なものがある。問題はないのだろう。 中にあった地図を広げ、この場を形成しているであろう地形を覚える。戦略や戦術において地理の把握は必要不可欠。 今後、どう行動するにしても、覚えておいて損はない。 続いて名簿に目を移す。 その内容に目が開く――キース・レッドの名前を確認。 このゲームの主催者/レッドを含む組織との等号が崩れる――それともレッドは廃棄処分にされたのか。 ――だが、これは好都合かもしれない。 首輪が爆発したところで、コアが大丈夫な限り、その傷はARMSの能力によって再生される。 よって、死を脅迫材料にして、行動を強要するのは無意味。 しかし、未だ全容を把握出来ぬミッドチルダの科学技術に魔法技術。 もしかしたら首輪だけによってARMSを殺すことが可能なのかもしれない。 その確認のためにもレッドの首輪を、彼が生きている状態で破壊することが必要となってくる。 そこまで考えて、一度名簿から目を離す。 そしてこれからの行動の指針を考える。 闘争は自分のプログラムの核/己の存在意義/故に殺し合いに忌避はない。 だがキース・ブラックの呪縛/戦闘生命としての生は終わりを告げた。 今更、また他人にその呪いの戒め/戦闘の強要をされる謂れはない。 今は自分の意志で闘いを選び、自分の道を歩いていくと決めたのだ。 ――それが管理局に入局した理由。 ならば、この闘争を管理局の勝利として終わらせるのが自分の道/自分の闘い――そして自分の意志。 まずは六課のメンバーと合流して、情報を纏めるべきか。 立体駐車場に並んでいる数台の車に順々にバッグの中に入っていた鍵を指していく。 ――やがてジープを思わせる車に鍵がはまる。 軽快なエンジン音、スムーズなハンドリング、安定したホールディング――悪くない支給品だ。 目的地/機動六課隊舎へ向かう。 他のメンバーが向かっている可能性、彼らがいなくとも何かの情報/武器がある可能性。 ――それらを考慮しての判断。 だが、思いの外、すぐに機動六課のメンバーとの再会を果たす。 車を出して数分後、車のライトに照らされた後ろに束ねられたピンク色の長い髪/ それと調和するようにあしらわれた騎士甲冑/右手に持つ剣/機動六課所属ライトニング02副隊長/烈火の騎士/シグナム。 ジープを降りて歩み寄る。 「シグナム、無事だったか?」 同じ職場の仲間を案じての発言――だが彼女の顔に浮かぶ微かな疑問/眉間に皺が寄る。 「……お前は私を知っているのか?」 質問の意図が不明/何かの冗談だろうか。 「知っているも何も同じ機動六課のメンバーだろう」 その言葉によって彼女の表情が正される。 自分の存在をちゃんと認識してくれたのだろう。 ――だが、返ってきた彼女の言葉は自分の予想とは、またかけ離れたもの。 「お前のことは知らん。悪いが記憶にはない。 ……だが、例え本当にお前とは知り合いであったとしても、私のやることには変わりはないはだろう」 どういうことだ――その疑問を口にする前に彼女が剣を構え、それを振りかぶり、迫ってくる。 「死ねっ!」 彼女の手には不似合いな大きな剣が、激昂の言葉と共に振り下ろされる。 切るという言葉は生易しく、正に破壊の体現/衝撃と共に破砕されるアスファルト。 それを跳んでかわし、確認のために問う。 「お前は本当にシグナムか?」 「……ああ、私は烈火の騎士、シグナム。だからこそ、お前には死んでもらう」 再び振るわれる大剣/明確な殺意を含み、命を摘まんと迫ってくる。 理由は分からないが、彼女はこのゲームに乗ったようだ――故にこちらも戦闘態勢に移行する。 それと同時に死と破壊を内包する剣が目前に迫らんとする。 だが、その迫力とは裏腹にそれは存外に見切りやすい。 その大きさゆえの初動の遅れ/その重さゆえの二撃目/斬り返しの遅れ。 ――容易にかわすことが出来る。 加えて、先の模擬戦において愛剣/レヴァンティンを持つ彼女との対峙。 それと比べれば、遜色は明らか。 隙を見つけ、そこに蹴りを入れ、更に怯んだ隙に起動したARMSの腕を叩き込む。 しかし、流石はシグナムといったところか――致命傷は避ける。 そこに驚きはないが、一つに気にかかる点――ARMSを起動した瞬間、シグナムが見せた表情/驚愕/戸惑い ――そこに生まれる疑問。 「本当に俺を知らないのか?」 返答は沈黙――恐らくは肯定を意味。 より詳しい情報を望むが、今の彼女からそれを得るのは難しいだろう。 それならば情報は惜しいが、他の管理局員に被害が及ぶ前にシグナムを殺すことが得策か。 滲み出たその殺意に呼応するように、彼女は剣を手に襲い掛かる。 だが、それは無意味。 シグナムの能力/戦い方は既に知っている。 反対にシグナムはアレックス/シルバー/ARMSの能力/戦い方を知らない。 それは戦闘における一つ一つの判断速度に差をもたらし、時間の経過と共に二人の優劣をより明らかにしていく。 そして再びシグナム身に刻まれるARMSの爪痕――出血と共に堪らず片膝をつく。 それを悠然と見据え、左腕に力を込め、ブリューナクの槍/荷電粒子砲の発射態勢に入る。 しかし、心に感じる躊躇い――眼前にいるのは間違いなくシグナム/管理局員。 故に確認のために最後に問う。 「お前は管理局員ではないのだな?」 シグナムは瞑目し、その答えを考える。 騎士としての矜持/命の重さ/使命感を天秤に載せながら……。 そして紡がれる言葉。 「……お前ほど強さを持っているものと出会っていれば、覚えている。 出来ればレヴァンティンを持って、お前と戦いたかったがな……」 答えは否定――それならば容赦する必要はない。 細められるシグナムの双眸からは、諦観とも取れる言葉とは反対に、折れることのない意志が見受けられる。 だが、それがどうしたことか。 ブリューナクの槍/焦点温度数万度――触れずとも、その熱と衝撃の余波だけで殺害は可能――必死は免れられない。 だが、光の槍はARMSからは放たれず、代わりに横合いから女性の甲高い声と共に 幾つもの固まりとなった光弾がアレックスに襲い掛かる。 「クロスファイヤー、シュートォッ!」 舌打ち一つ/発射プロセスを中断――急いで被弾圏内から離れる。 しかし誘導制御を受けた高密度の魔法弾にその対処法は無意味――距離を取って尚、威力を損なうことはなく、対象を狙う。 仕方なくARMSの腕を盾代わりに使用――衝撃と共に訪れる倦怠感/疲労/非殺傷設定の魔力弾の効果。 その射手は橙色の髪/ツインテール/手に持つ銃/機動六課スターズ03/ティアナ・ランスター。 彼女はこちらに銃を向けながらシグナムとの間に立った。 ■ 「大丈夫ですか?シグナム副隊長?」 支給されたデバイス、アンカーガンを油断なく構えながら、 シグナムのもとに歩み寄る。 「……ああ、すまん……助かった」 その一言は決死の覚悟で舞台に降り立ったティアナの心を沸き立たせ、喜ばせた。 シグナムを圧倒する存在。その前では間違いなく自分の実力などたかが知れている。 もしかしたら、シグナムの助けになるどころか、足手まといになってしまうかもしれない。 そういった不安は六課での経験、執務官補佐としての働きを経て尚、感じるものだった。 だけど、現状は予断を許さない。 その緊迫した状況は大切な仲間を失いたくないという一念により軽挙とも言われる行動に移させた。 私の行動は余計なものだったかもしれない――シグナムの元に近づきながらも、感じる僅かな不安。 だけど、それを綺麗に取り払ってくれるかのようにかけられる感謝の言葉。 自分の行動は正しかったのだ。 ――知らず知らずの内に頬が緩んでしまう。 とはいえ、いつまでも喜悦に浸り、油断をしている暇などはない。 表情に緊張を与え、アンカーガンを握る手に力を込める。 2対1になったからといって、相手が大人しくなる理由にはならない。 「私は時空管理局執務官補佐、ティアナ・ランスター。あなたを傷害及び殺人未遂の現行犯で逮捕します」 ハラオウン執務官の元で働き、身についた口上。 犯罪者に対して、ましてこの状況において、どの程度効果があるかもしれないけれど、 ある程度は脅しになる――そう思っての行動。 だけど、返ってきた彼の言葉は余りに予想とはかけはなれたものだった。 「俺は時空管理局機動六課所属、アレックスだ。このゲームには乗っていない」 耳に届けられる言葉は余りに馬鹿げたものだった。 よりにもよって自分がかつて所属し、既に解散してしまった部隊名を名乗りあげる。 その明白すぎる嘘は、思わず笑ってしまいたくなるものだった。 だけど、その滑稽な嘘に不思議と笑いは込み上げてこなかった。 代わりに感じたのは、かつてないほどの怒り。 犯罪者が、それも今、目の前で尊敬すべきシグナム副隊長の命を奪おうとしたものが、 自分が信じた正義を体現し、尊敬と愛着を感じていた部隊の名を騙る。 それは自分の過ごした思いを汚し、自分が築き上げた大切なもの全てを侮辱するようなものだった。 故に相手がどんなに自分を超える強さをもっていても、それは決して許せるものではない。 「ふざけんじゃないわよっ!!あんたなんかにっ……!」 我先にと口から飛び出す怒号。彼にぶつけられる怒りの言葉。 だけど最後までそれを吐き出す前に、中断を余儀なくされる。 胸に違和感――そこには何故かシグナムが持っていた剣が生えていた。 「……な……ん……?」 さっきまでの勢いが嘘のように言葉が生み出せない――何故だろう? だけど、言葉の意が伝わったのか、後ろにいるシグナムは答えてくれた。 「すまない……主のためだ」 耳に入る言葉に何故か納得。 意味が分からないが、彼女がここまですることなら仕方ないことなのかもしれない。 だけど、胸を貫く剣を見つめていても、何故か死の実感は湧かなかった。 胸に痛みはない――それが原因かもしれない。 そして、自分の気持ちを裏付けるもう一つの理由 《やっぱりシグナム副隊長が人を殺すなんて出来ないよね》 そう考えて安心 ――六課で過ごしたみんなとの日々が走馬灯のように映し出され、 その辛くとも楽しかった思い出が自分の考えにまた保証を加える。 やはり自分が感じた死の懸念は間違い。 シグナム副隊長に殺されたかと思ったなんて話したら、また彼女に殴られてしまうかもしれない。 そんな未来を思い浮かべて、ほんの少しの微笑を漏らす。 そして振り向き一瞬でもシグナム副隊長を疑ったことを謝ろうとするが、何故か身体が動かない。 彼女に殴られるという恐怖により身体が竦んでしまったのだろうか。 こんなことを知られたら、スバルはおろかエリオやキャロにまで笑われてしまうかもしれない。 そんな未来はごめんごうむりたい。 だから身体が動けるようにと、気を引き締め、 更に深呼吸をして身体を落ち着けてみようとするが、何故か息を吸うことができない。 代わりに自分でも驚くくらいの血を口から吐き出される。 《あれ?何で?》 心に浮かぶ疑問。それに対しての答えを思い浮かべようとするが、 内臓が擦れるこそばゆい感触――剣が引き抜かれていく感覚がそれを邪魔をする。 《何なのよ、こんな時に!》 思わず悪態を吐く。 人が必死になって考えようとしている時に、横槍を入れてくるのはスバルに決まっている。 また彼女が暇を持て余して、私のところにやってきたんだろう。 全く傍迷惑な子だ。 いい加減きつく言ってやらなければいけないかもしれない。 そう思いはするが、目に映るのはスバルではなく、近づいてくる地面の姿。 訳が分からない。取り合えず、受け身を取ろうと手を伸ばそうとするが、その暇もなく顔から着地。 痛い、と心の中で叫ぼうとするが、痛みなどなかった。 何なのだろう。状況に理解が及びつかない。 ひょっとしたら、夢を見ているのかもしれない。 この所、訓練づけだったし、疲れがたまっていたのだろう。そのせいかもしれない。 そういえばスバルにも早朝に、深夜にと、訓練をつき合わせてしまった。彼女もきっと疲れていることだろう。 今度の休みの日に、訓練のお礼として、いつものお店でアイスクリームでも奢ってやるとするか。 そうすればきっとスバルのことだ。喜んでくれるに違いない。 それにこんなに訓練ばっかしていたら、またなのはさんに怒られてしまう。 あの時は怖かったなぁ。まあ、でも自分が悪かったのだし、仕方ないか。 だけど、あれがきっかけでなのはさんともっと深く知リあえて仲良くなった。 情けなくはあるけれど、私の大切な掛け替えのない思い出……。 でも、何か変だなぁ。なのはさんに怒られたのは無茶な訓練して、模擬戦をやった後で、今じゃない。 あれ…………?今っていつだ? なのはさんに怒られて…………そう、ゆりかごでJS事件の決着がついて、それから六課が解散して……、 確か……フェイトさんの……補佐として働いていたはず。 その後は……八神特別捜査官に……呼び出されて、久しぶりに……えーと、六課の終結と喜んで…………それから……なんだっけ? ……ダメだ……。今は眠い。考えがうまく纏まらない……。 今日はゆっくり寝て、また明日考えることにしよう…………。 時間はまだたくさんある…………………………………………………………………………………………………………。 【ティアナ・ランスター@リリカル遊戯王GX 死亡】 ■ 現れたのは同じ機動六課メンバー/ティアナ・ランスター。 同じ管理局員と思った以上に早く会えるというのは好都合だが、状況が芳しくない。 恐らくシグナムと対峙している自分を敵と誤認。 また入局して浅い自分よりかはシグナムの方が信頼がある――それは自明。 ――故に誤解による戦闘を避けるために、ARMSを解除し、彼女に伝える。 「俺は時空管理局機動六課所属、アレックスだ。このゲームには乗っていない」 だがこの言葉を受けて、彼女の顔は怒りに染まる。 「ふざけんじゃないわよっ!!あんたなんかにっ……!」 言葉の中断――彼女の胸に刺さるシグナムのバスターソード それと共にもたらされる結論――ランスター二等陸士の死 「すまない……主のためだ」 微かに届けられるシグナムの言葉を思考。 今までの彼女の言動を思い返し、主と呼称していた人物を思い出す。 ――そして導き出す答え。 「……八神はやてのためか?」 この返答も沈黙。 だが、険しさを増す彼女の瞳は紛れもない肯定を示す。 動機が分かれば説得の道筋は立てやすい。彼女の行動を改めることが出来るかもしれない。 しかし、同時に疑問/自分にそれが可能か? 八神はやてとの付き合いの浅い自分に彼女を語る資格はない。 それにシグナムはもう仲間であり、部下であったランスター二等陸士を殺した。 後戻りは出来ないだろう。 ――故に説得ではなく、自分の認める強者としての会話を続ける。 「……何故殺した?」 幾重にも意味を込めた質問。 「……愚問だな。元より主以外は全て殺すつもりでいた。それが守護騎士である私の役目だ。 私の躊躇いや逡巡によって、主に危険が及ぶことは避けねばならない。 相手がお前のようなものやこの女のような管理局員であるというのならば、事は尚更だ。 主の命に比べれば、私の騎士としての誇りなど、何と軽いことか……」 饒舌とも言える回答/ランスター二等陸士の支給品を確認するための時間稼ぎ/阻止は可能 ――だが、彼女の言葉/思いの方が気になる。 言い終えると同時にシグナムはティアナが持っていたバッグから新たな刀を取り出す。 そしてその剣先をこちらに向け、不敵に笑う。 「レヴァンティンとはいかなかったが、これならお前にも遅れをとることはないだろう」 バスターソードと同じく規格外の武器。 しかし、それよりは彼女に馴染む剣/長大な日本刀 状況は最悪/仲間の死/仲間との戦闘 だが、目の前の彼女との闘いに喜ぶ自分がいる。 それを意識しながら再びARMS/マッドハッターを起動。 「いいだろう。俺もお前とは決着をつけたいと思っていたところだ」 【1日目 深夜】 【現在地 F-3】 【アレックス@ARMSクロス『シルバー』】 【状態】健康 、疲労(小) 【装備】なし 【道具】支給品一式、はやての車@魔法少女リリカルなのはStrikerS、サバイブ"烈火"のカード@仮面ライダーリリカル龍騎、 ラウズカード(ハートのJ、Q、K)@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【思考】 基本 この殺し合いを管理局の勝利という形で終わらせる 1.シグナムの排除 2.1の後、機動六課隊舎へ向かう 3.六課メンバーとの合流 4.キース・レッドの首輪の破壊 【備考】 ※シグナムに多少の違和感を覚えています ※キース・レッド、管理局員以外の生死には余り興味がありません 【シグナム@魔法少女リリカルなのはA s】 【状態】疲労(小)、胸に裂傷(我慢できる痛みです) 【装備】正宗@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使 【道具】支給品一式×2、バスターソード@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使、ランダム支給品0~3個 【思考】 基本 はやてを優勝させるため、全ての敵を排除する 1.アレックスの排除 2.はやてとの合流 3.ヴォルケンリッターの仲間達との合流 【備考】 ※アレックスとティアナとのやり取りに多少の違和感を覚えていますが、さして重大なこととは思っていません 【支給品情報】 ※アンカーガン@魔法少女リリカルなのはStrikerSはF-3にあるティアナの死体が手にしています 柊つかさは殺し合いの夢を見るか? 本編時間順 SWORD DANCER meet TYPOON 柊つかさは殺し合いの夢を見るか? 本編投下順 アイズ GAME START! アレックス - Wolkenritter シグナム - GAME START! ティアナ・ランスター GAME OVER!
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魔法忍者リリカル鴉 第二話「八神家」 はやての家に厄介になる事が決まった日から、俺の新しい、そして今までとは全く違う生活が始まった。 朝 日の出と共に起き出て服を着替え、空き部屋を使用して鍛練を行う。忍たるもの、肉体を常に鍛え、如何なる事態にも備えておく必要がある。 鍛練を終えた後はやての寝室へ向かい、寝ているはやてを起こすのが俺の日課だ。 「はやて起きろ。朝だぞ」 「う…うーん。あ~、おはよーさんや、ゴウ」 「ああ、おはよう」 その後ははやてを抱き抱え階段を降りていき、一階の車イスに乗せる。 いつも不思議に思うのは、抱き抱えた時にはやてが顔を赤くする事だ。 最初は熱かとも思ったがそうではないらしい。 はやてが「お姫様抱っこや…」と言っていたが、何の事なのだろう? 朝食ははやてと共にに作り、はやてと共に食べるのがこの家の決まりだ。 はやての作る料理は本当に美味く、俺は食卓に付く度に舌鼓を打つ。 一度はやてに、「将来はいい嫁さんになるな」と言ったら、また真っ赤になった。赤くなりやすいのだろうか? 昼 家事と昼食を終えた俺達は、ゆったりとした休憩時間を取る。はやては本を読んだり、俺はテレビを見たりだ。 この家に来てすぐの頃は、現代の文明というものに驚いてばかりだった。電灯に光が点ればギクリとし、水道から水が出れば目を点にしたものだ。 今見ているテレビも同様で、というよりこれには一番嫌な記憶がある。 (以下回想) 「はやて、あの四角いものは何だ?」 「あれ?あれはテレビや」 「何だそれは?」 「えーと、説明するより実践した方が早いわな」 はやてはテーブル上の黒い板を手に取り、テレビに向ける。 ピッ 『次のニュースです。本日未明…』 「うおおっ?!」 俺はその光景を見た瞬間、思いっきりのけ反った。 「ど、どうしたんゴウ!?」 「こんな小さな箱の中に人が入っている!一体どうなっているのだ!?」 俺はテレビとやらをあちこち触ったり叩いたりした。 「一体どんな術なのだ、はやて?おい、はや…て?」 振り返るとそこには、口元を手で押さえて俯き、肩を震わせているはやてがいた。どう見ても笑っている。 「…何故笑う、はやて?」 「だ、だって…ププッ…タイムスリップした人がやるお約束……な、生で見てもーた……うぷぷぷ…」 どうやらツボに入ったらしく、しばらくはやては笑っていた。 理由は分からなかったが、あの時は少し苛ついた。 (回想終了) 夕方 はやての足の具合を診てもらう為、二人で病院に向かう。 担当医の石田という女医には、俺ははやての従兄弟という事で通している。最初は怪しまれたが、はやての説明もあり今では普通に接されている。 尚俺には名字がないので、飛鳥 剛と偽名を名乗っている。 「……という事で、はやてちゃんの足に現在変化はありませんが、我々としても全力を尽くして治療に当たります」 「分かった。そちらの方は引き続き頼む。」 「あっ、待って」 ある日いつもの様にはやての容態を聞いた後部屋から出ようとすると、石田医師から呼び止められた。 「何だ?」 「飛鳥さん、今ははやてちゃんと一緒に住んでいるのよね?」 「そうだが、それが何か?」 「……はやてちゃんの事、いろいろとお願いね」 「?」 「はやてちゃんはとても強い娘だわ。まだ十歳に満たない子供とは思えないくらいにね」 「………」 「でもね、そんな強い娘だからこそ心配なの。甘えたい年頃なのに、両親がいないから自分から甘えを断ってしまう。 頼れる人がいないから、自分一人で全て頑張ろうとしてしまう。 優し過ぎるから、他人の分の重責まで背負おうとしてしまう。 …そんな事を続けてたら、あの娘いつか潰れちゃうわ。あの娘には、支えてあげる人が、守ってあげる人が必要なの」 ゴウは黙って石田の話を聞いている。 「だから、はやてちゃんの力になってあげて。はやてちゃんを守ってあげて。それが出来るのは、今はあなただけなの」 「…無論だ。言われなくとも、あいつは俺が守る。俺はあいつの家族だからな。それより治療の方はよろしく頼むぞ」 ゴウはぶっきらぼうに、しかし穏やかな口振りで言い、部屋を出ていった。 「……愛想のない人ね」 石田は苦笑を浮かべて、ゴウの背中を見送った。 夜 病院から帰って来た俺達はいつも同様分担して夕飯を作り、二人でそれを食して後片付けをする。ここまでは何の事はない。 だがこの後俺には毎晩一つの戦いが待っている。それは―― ワシャワシャワシャ…… 「どうだ、はやて?」 「うん。気持ちええよ。ゴウは洗うの上手いなー。」 そう風呂である。 はやてを一人で風呂に入れるのは時間がかかって風邪を引く恐れがあるし、何かあった時一人では危険な為、俺が一緒に入るようにしているのだ。 気恥ずかしい気がしないでもないが、はやてはまだ八歳だ。意識し過ぎるのも変だろう。 だが、真の問題はこの先にある。 「ほな今度はゴウの番やな。洗ったげるから背中向けてや」 「い、いやいい。俺は一人で出来る」 「そんな遠慮せんと。ほら、ゴシゴシッと♪」 「待てはやて!そこは違うだろ!?」 「えー?聞こえんな~?」 「よせ、ヤメロ!アッー!」 毎晩これだ、たまったものじゃない。 ……何?羨ましいだと? なら一遍やられてみろ。大事な物を汚された気分になるから…… 風呂から上がった後は軽くくつろぎ、そしてはやてを寝室へ運ぶ。 普段ならこれで一日の仕事は終わるのだが、今日は少し様子が違った。 「よっと。大丈夫か、はやて?」 「うん、平気や。いつも運んでくれてありがとな、ゴウ」 「気にするな、俺の勤めだ」 はやてをベッドに下ろし、いつものやりとりをする二人。 「それじゃあな。ゆっくり休め」 「あっ…」 「? どうしたんだ?」 ゴウが部屋を出ようとすると、はやてが急にゴウの服の裾を掴んだ。 「えーとその…な?もう一つだけ、お願いしてもええ?」 「何だ?言ってみろ」 「えっと……私が眠るまででええから、手…握っててくれへん?」 顔をほんのりと赤め、上目遣いで見てくるはやて。 「構わないが……急にどうした?」 「それがな、自分でも何やよう分からんのやけど……出ていくゴウの背中見てたら無性に寂しくなって――このままゴウがいなくなってまうような気がしてきて……」 「怖くなった、と」 コクンと頷くはやて。 ゴウは手近にあったイスを引っ張ってベッドの近くに寄せて座り、はやての頭をくしゃくしゃと撫でた。 「心配するな、俺はいなくなったりしない。ここは俺の家でもあるしな。だから安心して眠れ。お前が望むなら、俺はそれを叶えてやる」 「……おおきにな」 嬉しそうに微笑み、はやては礼を言った。 一連の流れの後、俺達は少しの間談笑していたが、話疲れたのかはやては直に寝息を立て始めた。 俺はゆっくりと抜けだそうとしたが、聞こえてきたはやての寝言を聞いて、それを諦めた。 「お父さん……お母さん……いやや、行かんといて…」 悪夢を見てるらしく、 はやての顔を見ると目許に涙が浮かんでいた。 俺が手を強く握ってやると、表情が少し和らいだようだった。 (はやてちゃんの力になってあげて。それが出来るのはあなただけなの・・・) 俺は昼間石田から言われた事を思い出す。 (俺の手は、もう拭い切れないほど血で染まっている……だがこの手でお前の苦しみを減らしてやれるなら――はやて、俺はお前の側に居続けよう……) 俺はそう決意し、一晩中はやての傍らで手を握り続けた。 夜が明けた後、目覚めて俺が隣で手を握り続けた事に気付き、はやてがまた真っ赤になったのは言うまでもない。 六月三日 午後二十三時五十分 間もなくはやての誕生日となる。 聞いた所によると、この時代では誕生日に贈り物をするのが風習らしい。 金の問題は持っていた小判を古物商に売って、何を買ったらいいかは石田に助言をしてもらって解決した。 あまりゴテゴテしたものははやては好かないと聞いたので、水晶で出来たイルカの首飾りを買った。喜んでくれればいいのだが…… ゴウがあれこれ考えている内に、もう時計の長針と短針が間もなく重なろうとしていた。 あと三、二、一… ドックンッ! (っ!? 何だ今のは!?) 日付が変わった瞬間、ゴウの全身を言い様のない感覚が走り抜けた。 例えるなら、強い波動のような、圧倒的な気迫のような、今まで感じた事のないものだった。 そして同時にはやての部屋から聞こえてくる物音と奇妙な気配。ゴウは迷わず棚の奥にしまってあった忍道具から苦無を取りだし、はやての部屋へと向かった。 (気配は五つ……はやてを除いても四つか…ただの賊なら一瞬で仕留められる) ゴウは足音一つ立てずはやての部屋の前まで移動し、扉の前で判断を下した。 ドガッ! 注意をはやてから自分に向ける為、扉を蹴り破るゴウ。 部屋の中を見渡すとはやてが寝ているベッドの横に黒い服を着た四人の男女が立っていた。 そしてその集団の中の一人、ピンクの髪をポニーテールに纏めた女がゴウの姿を認め、手にした刀に手を添えて言う。 「貴様、何者だ!」 ゴウも逆手に苦無を構えたまま言い返す。 「それはこちらのセリフだ。人の家に断りもなく入ってきておいて、どの口でほざく」 「人の家?ああ失礼した。お前は主の父、いや、兄か?」 「血縁関係はない。だが俺はそいつの家族だ。 そんな事より答えろ、貴様らこそ何者だ。どうやって入った。」 今でこそ戦いとは縁のない生活に身を置いてはいるが、ゴウとて一流の忍だ。誰か家に近付くものがあればすぐに気が付く。 だがこいつらは何の前触れもなく、いきなりその気配を発生させた。それがゴウにとっては不思議でしょうがなかった。 四人―さっきの刀を持った女と自身の身の丈ほどもある金槌を持った少女、手に指輪を嵌めた金髪の女、そして頭から犬耳を生やした男―は一度顔を見合わせ、互いに頷きあった後向き直って言った。 「驚かせてすまなかった。我々の名はヴォルケンリッター。此度、魔導書『闇の書』に選ばれた我らが主、八神はやて様にお仕えする為に存在する守護騎士だ。」 女は高らかにそう名乗った。 ゴウはこの時まだ気付いていなかった。彼女達の出現が、彼の運命を大きく変えるきっかけである事に。 そしてそのきっかけによって、自分が再び刃を手に、戦いの渦へと飛び込んでいく事に…… 続く 戻る 目次へ 次へ
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「あの二人が、ああも簡単に……」 「負けた……」 訓練室を見下ろすように設置された隣室にて、模擬戦の一部始終を見ていた三人。 その内の二人、ユーノとアルフは茫然とした面持ちで言葉を吐き、眼下のヴァッシュを見つめていた。 「何だ、君たちは前回の戦闘映像を見てなかったのか?」 「いや、見たけど……此処まで圧倒的とは流石に……」 「幾らなんでもアソコまで強いなんて思わないだろ。普段がああなんだしさあ」 「今見たとおり、コレが彼の実力だよ。君たちの言いたい事も分からなくはないがな」 その模擬戦は時間にすれば五分にも満たない極短時間のものであった。 だが、その五分の間に見せ付けられるは信じられない出来事の数々。 魔導師でもない人間が魔力を活用しての高速移動に反応し、砲撃魔法や誘導型射撃魔法をも回避し、二人のエースを完封するその光景。 二人の実力を知るユーノとアルフだからこそ、その驚愕は更に大きなものとなる。 「……クロノ、もし君が彼と戦ったとして、勝てると思うかい?」 ユーノの口から零れた言葉は、無意識の内に沸いて出た疑問であった。 百年をも越える年月の間、様々な次元世界を統括してきた時元管理局。その長い歴史に於いて、最年少で執務管となった天才魔導師。 この天才魔導師と二人のエース魔導師を圧倒した男とが戦闘を行ったとして、どちらが勝利するのか。 思わず好奇心からユーノは口を開いていた。 その問い掛けにはアルフも興味があるのか、ピクンと耳を揺らして、クロノへと視線を移す。 ユーノとアルフ、二人の好奇心に満ちた視線を受けて、最年少執務管はにべもなく言い切る。 「まぁ十中八九、僕が勝つだろうな」 さも当然のように、なのはとフェイトを容易く打ち倒したガンマンに対して、勝利できると。 「な、何でそんな自信満々に言い切れるんだよ」 「別に僕だけの話じゃない。なのはにも、フェイトにも、アルフにも、君にだって、勝機は充分にあるさ。ただ今の模擬戦はなのは達が戦い方を間違っただけだ」 「間違ったってどういう事さ」 「単純な話だ、ヴァッシュには大きな弱点がある。それは―――」 と、不審気な表情を浮かべるユーノとアルフに対して、クロノが言葉を続けようとしたその瞬間であった。 「―――バインドね」 その一言と共に訓練観戦室の扉が開いた。 会話を中断させ、一斉に振り返るクロノ達。 視界に飛び込んでくるは、執務官権限で出入り禁止にした筈の部屋に笑顔で入室してくる、二人の女性の姿。 黒耳に黒色の尻尾、身体のラインに張り付くような黒を基調とした服。 その二人は服装から姿恰好まで、まるで鏡に映したのかのように、非常に似通っていた。 唯一の相違点といえばその髪型くらいか。片方は肩甲骨に届く程の長髪、もう片方は肩までの短髪である。 「アリアにロッテ? 何で君達が此処に!」 その二人を見てクロノの鉄仮面が易々と砕け散った。 驚愕をありありと表に出しながら、唐突な入室者へと近付き声を上げる。 事態について行けないユーノとアルフは困惑を浮かび上がらせて、クロノと入室者へと視線を交互に行き来させていた。 「よっ、お久しぶりぶり~、クロスケ」 「こそこそと何かしているのを見かけてね、ちょっと付けさせて貰ったわ」 予想外の来客に慌てふためいているクロノとは対照的に、落ち着き払った様子で笑顔を見せる二人の女性。 その猫のような耳や尾を見て、アルフとユーノは女性達が使い魔である事に気が付く。 「つ、付けさせて貰ったって……」 「ちなみに全部見ちゃったから。質量兵器を使ってる所も、それを止めもせずに見てるクロノも」 長髪の方、クロノから見て右側に立っている女性―――リーゼロッテが指差した先には青色の光球が一つ。 それは俗に言う探査魔法。ロッテとアリアの二人はその魔法弾を通して室内の様子を観察していたのだ。 ちなみに探査魔法の為の魔法弾は、訓練室の中にもう一つあったりもする。 「局内で質量兵器の使用許可なんて、クロスケも悪くなっちゃって。師匠の私も悲しいぞ~」 その横に立つアリアも、ロッテの言葉に頭を抱えるクロノへと愉しげな笑みを向け、からかいの言葉を投げる。 ますます立場の無いクロノは思わず盛大な溜め息を吐いていた。 「おいクロノ、大丈夫なのか?」 「ああ、心配ない。彼女達は僕の師匠だ……あまり認めたくはないがな」 「師匠?」 「そういう事~、よろしくね可愛い小ネズミちゃん」 「心配しなくてもチクったりはしないから安心して」 「は、はあ、そうですか」 「あんた等がクロノの師匠ねえ……」 口調に軽いところがあるが、クロノはこの二人の師匠を信頼していた。 勿論、初対面のユーノとアルフには不安しか残らないだろうが、まあそこは割愛。 今は口で信頼を促すしか、クロノには出来ない。 「それにしても彼、面白いわね」 「生身で魔導師を抑え込んじゃうなんて、上手く鍛えれば大化けするんじゃない?」 再会と初対面の挨拶も一段落ついたところで、アリアとロッテは話を本筋へと戻した。 アリアは好奇心を前面に映して、ロッテは好奇心を瞳の奥底に映して、ガラスの向こう側で魔法少女達へと熱心に何かを語っているヴァッシュを見る。 その体捌き、反応の早さはリーゼ姉妹から見ても異常なもの。驚愕にも値する。 ただ現状では脅威たり得ないとも、思考の片隅で二人は感じていた。 「「ま、でも―――魔法が『からっきし』使えないんじゃあ話にもならないけどねえ」」 脅威たりえない大きな要因はというと、魔法が使えないという、魔導師との戦いに於いては余りに大きすぎる弱点。 見事なハモりと共に放たれた言葉が全てを言い表していた。 「だってバインド一発で終了でしょ? せめてバインドブレイクくらいは使えないとねえ」 「幾ら反応が早くても、あの程度のスピードじゃ設置型には対応できないだろうしね。誘い込んでバインドで即終了だよ」 「攻撃も直線的だし距離とっちゃえばね。遮蔽物が多いとこなら、尚更こっちが有利だし。飛行魔法くらい使えれば厄介なんだろうけど」 「遠距離バインドでも、広域型の魔法でもOKだね捕まえちゃえば後は煮るなり焼くなりで」 「近距離、中距離に付き合わなければ幾らでも勝ちは見えるわね。長射程で広範囲の砲撃か、バインド、もしくは設置型で、トントン追い詰めてけば問題なし」 「ま、余裕余裕」 「あの子達の敗因は戦い方が正直すぎた事だね。もう少し上手く立ち回れば勝ちは充分に見えたんだけど」 「そうだねぇ。あの反応速度を相手に真っ向勝負は私たちでもちょっと厳しいだろうし。そこら辺は経験の差だろうね」 次いで息付ぐ間もなく繰り広げられる『ヴァッシュ・ザ・スタンピード批評会』にユーノとアルフは言葉を失う。 たった一回、数分にも満たない模擬戦を盗み見たでけで、ヴァッシュの弱点をつらつらと羅列する二人の使い魔。 成る程、最年少執務官の師匠という話に虚偽は無いのだろう。 その観察眼に、ユーノとアルフは驚嘆を覚えていた。 「あ、そうそう、クロスケ。一つ伝えたい事があったんだ」 と、ようやくヴァッシュへの酷評を終えた二人はクロノの方へと向き直る。 その表情に先程までのふざけた様子は在らず、真剣な顔でクロノを見ている。 その真剣な雰囲気にクロノも顔を引き締め、二人の方へ身体を向ける。 「まだ入院中のクロノは知らないだろうけどさ。今日はさ、結構厄介な奴が地上本部に来てるんだよね」 「うん、だから師匠の私達が警告に来てあげた訳。悪い事するならバレないようにやりなさいね」 「違うでしょうが……。取り敢えず今日の所は特訓を止めときなって伝えたくてさ。こんなヤバいトコ見られたら流石にマズいでしょ」 アリアとリーゼの伝えたい事はクロノにも理解できた。 本局からお偉いさんが来ているので、今すぐこの違法行為を止めろとの事だ。 リーゼ達の言葉に、クロノの内にも危機感が首を擡げ始める。 「で、その厄介な奴とは―――」 と、クロノが口を開いた瞬間、その扉は二度目の開閉を持って客を招き入れる。 その来訪にリーゼは言葉を止め、扉の方へと視線を向ける。 次いで残りの四人の視線も吸い込まれるように扉側へと移っていく。 そして、今度こそ全員が全員の表情が驚愕に染まる。 あちゃー、という呟き(ハモり)がアリアとリーゼの口から漏れた。 全開となった扉の向こう側に立つ人物は、時空管理局に名を置く者なら誰もが知っている大物。 ある局員はその人物を鬼と呼び、またある局員は悪魔と呼ぶ。 だがしかし、また別の局員は女神と呼び、更に別の局員は天使のようだと言う。 数多の屈強な兵士達にトラウマを植え付け、それでいて癒やしを与えてきたその人物の名は、 「ファーン・コラード三佐!」 第四陸士訓練学校の長たる熟女が其処に立っていた。 愕然の声を上げたクロノ・ハラオウンは、焦燥に満ちた表情でチラリと視線を模擬戦場へと向ける。 模擬戦場では二人の魔導少女に対して熱弁を振るうガンマンの姿があった。 勿論、禁則とされている質量兵器をその手に握って。 弁解の余地などない。完全な現行犯であった。 「あら、あなた達、何をしているの?」 お通夜ムードとなった室内にて、老女が一人楽しげに微笑んでいた。 ◇ 「君たちは強い。その年でそれだけの実力だ、あと数年もすれば僕なんかよりもずっと強くなると思う」 広々とした訓練室のど真ん中にてヴァッシュは魔法少女達と相対していた。 自身の圧勝で終わった模擬戦を振り返りながら、ヴァッシュは言葉を吐く。 視線の先では、なのはとフェイトが真っ直ぐに此方を見つめていた。 純粋な瞳であった。 「でも、なのは達は『今』力を付けたい訳だ。守護騎士達を止める為の力を」 そんななのは達を見ながら、ヴァッシュは拳銃を取り出す。 強い心を持った、優しき心を持った魔法少女達。 ガンマンとして荒野を旅してきたヴァッシュ・ザ・スタンピード。 次元を越えた邂逅の果てに、魔法少女達はガンマンへと師事を申し込んだ。 「……無茶はしないと、約束して欲しい。いくら強くても君達は子どもだ。本来、こんな戦いに参加すること自体が無茶苦茶なんだ」 そう言うヴァッシュの顔は何処か苦しげであった。 沈黙が続き、言葉がじんわりと染み渡る。 普段のヴァッシュらしからぬ言葉に、なのは達は思わず困惑の表情を浮かべてしまう。 「と、説教臭くなっちゃったかな? じゃあ、気を取り直して早速特訓といきますか。まず、なのは!」 「は、はい!」 唐突の名指しに身構えるなのはへと、ヴァッシュは何時も通りの緩い笑顔で問い掛ける。 「問題です。僕は、何でなのは達に勝つ事ができたでしょうか?」 質問に、再びなのはは口を閉ざす。 手も足も出せずに敗北した先の模擬戦。その敗北の理由はなんだろうか。 速度も火力もなのは達が勝っている。改めて考えると、総合的な能力はなのは達が勝っている筈だ。 「ちなみに反射神経と回避力ってのはバツね。確かにそれのお蔭で逃げ回れはしたけど、勝てはしなかっただろうし」 だが、圧倒された。 二対一で、破格の勝利条件で、総合的な力は上回っているにも関わらず、負けた。 その敗因とは何だろうか。なのはは俯き、顎に手を当てて少しの間、熟考する。 答えは直ぐに浮かんできた。 「……早撃ち、ですか……?」 「正解。僕は早撃ちがあったから、なのは達に勝つ事ができた。これがなければ、さっきの模擬戦なんて逃げ回るだけで終わってたよ。流石なのはだ、良く見てる。では次! フェイト!」 ズビシとフェイトを指差すヴァッシュ。 その口から再び問い掛けが放たれる。 「もし自分より総合的に上回る敵と相対した時、もしくは自分と総合的に同等の敵と相対した時、君はどう戦う?」 ヴァッシュの問い掛けは、問題というより質問であった。 総合的に上回る、もしくは同等の相手と聞き、フェイトの脳裏に守護騎士の将たる女性が浮かぶ。 次に彼女と戦闘する時、自分はどう戦うか。フェイトは少し考え、答えを呟く。 「……スピードで攪乱しながら接近戦に持ち込みます」 「そう、それが一番だろうね。なのはならどうする?」 「遠距離か中距離からの砲撃戦で戦います」 「やっぱ二人とも分かってるね。自分より強い相手と戦う場合は、自分の得意分野で勝負する。フェイトはスピード、なのはは砲撃、僕なら早撃ち、てな感じでね」 二人の回答に満足げに頷きながら、ヴァッシュはトリガー部を指に掛け、拳銃をクルクルと回す。 そして二人の前を歩きながら、言葉を紡いでいく。 「そこまで分かってるなら話は早い。特訓は二人の『得意分野』を伸ばしていくように行っていく。それもただ伸ばすんじゃない。誰が相手でも負けない位に、伸ばす。分かるかい?」 ニンマリと微笑むヴァッシュに、なのはとフェイトも頷く。 やる気に満ち満ちた瞳でヴァッシュを見詰めながら、魔法少女達はそれぞれの得物を構えた。 そして特訓が、始まった。 ◇ そして、ガンマンと魔法少女が織り成すそんな一部始終を、ファーン・コラードは見下ろしていた。 訓練室を見下ろす位置にある部屋にて腕を組みながら、愉しげにガンマンの師事を聞いている。 「彼、なかなかに面白いわね。名前は何て言うの?」 室内に漂うお通夜ムードなど何処吹く風、ファーン・コラードはマイペースにクロノへと語り掛けた。 その様子はまるで温和な良きお婆ちゃんだが、状況が状況だけに気が休まる事はない。 「……ヴァッシュ・ザ・スタンピードです」 「ヴァッシュ君ね。うん、面白いわ、彼。本当に面白い」 そう言って訓練室を見下ろすコラードの目は、まるで大好きな絵本を読んでいる子どものようにキラキラと輝いていた。 「ねえ、クロノ執務官。こんな言葉聞いた事ある? 『自分より強い相手に勝つには、自分の方が相手より強くなければならない』」 「いえ、聞いた事はありませんが……」 「そう。ふふっ、あなたもウカウカしてると、あの二人に抜かれちゃうわよ」 「は、はあ……」 それだけ言うと、コラードは訓練室へと背中を向けて出口の方へと歩いていく。 思わず驚愕に言葉を失うのはクロノの方であった。 ヴァッシュの得物がデバイスか質量兵器か、歴戦のフォーン・コラードが見誤る筈がない。 質量兵器の容認など、下手すれば懲戒免職ものの違反行為である。 それを見逃す等、通常ならば有り得ない。 「最近、目が悪くなってきてねぇ。遠くのものが良く見えないのよ。そろそろ眼鏡でも掛けた方が良いかしらね、クロノ執務官」 まるで世間話のように語りながら、コラードは扉の前へと立った。 軽い機械音と共に扉が開く。 コラードは薄い笑みを口元に讃えたまま、部屋を出ていった。 ほう、と部屋に残された誰もが安堵の息を吐いた。 「はー、ヤバかったね、クロスケ。最年少執務官質量兵器法違反で逮捕! なんて見出しが朝刊飾る所だったよ」 「本当にだよ、師匠たる私達まで被害こうむるところだったわ」 コラードが退室した扉を茫然と見詰めるクロノの背中に、ローゼ姉妹がのし掛かってくる。 姉妹の間で板挟みになりながら、クロノは考えていた。 何故、フォーン・コラードが自分達を見逃してくれたのかと。 「ありゃヴァッシュに惚れたね。アイツ、人を引き付ける何かを持ってるじゃん」 「……やっぱり局の中で訓練は危険だったかもね。本当に危ないところだったよ」 ユーノとクロノの言葉に同調しながらも、クロノは扉を見る。 彼等の後方、ガラス窓の先ではガンマンと魔法少女が言葉を交わし、訓練を続けていた。 ◇ 『フェイトはさ、僕の戦い方に似ているよ。スピード。誰よりも早く動いて、誰よりも早く攻撃を当てる。力も、技も、関係ない。戦場を支配する能力だ』 現在、フェイトはヴァッシュと近接の間合いにて打ち合いを続けていた。 高速移動でヴァッシュを翻弄し一撃を畳み込む―――という予定なのだが、如何せん上手くいかない。 フェイトの高速移動の全ては、ヴァッシュの尋常ならざる反射神経により見切られていた。 振るわれる漆黒の戦斧は、白銀の拳銃に止められ、または空振りで終わる。 『なのははそうだね……砲撃単体で見れば充分な強さだ。そりゃもうヤバいくらいにね。だから、当てるまでの技術だ。 近距離だろうと、中距離だろうと、遠距離だろうと、銃口を相手へと食らいつかせて砲撃を当てる。それが必要だ』 現在、なのはは高速で移動するフェイトへと狙撃の体勢を取っていた。 距離は凡そ十メートル。魔導師の戦闘であれば近接の間合いに位置する距離だ。 近接で見るフェイトの速度は、時折知覚の外へと飛び出る程に速い。 戦場全体を見渡せる遠距離であれば、ロックを掛けること自体はそう難しくない。 だが、近距離になると話は違う。一瞬で視界の外へと移動し、また一瞬で正反対の位置へと姿を現す。 レイジングハートの矛先はフラフラと右往左往をするだけに終わり、とてもじゃないがロックオンを出来るとは思えない。 だが、と二人は思う。 もしヴァッシュの反応すら振り切る速度で動けたのなら。 もし近接の間合いでフェイトの速度にすら反応でき、砲撃を当てられるようになったのなら。 それは自分達の求める『力』に大きく近付くのではないか。 守護騎士達を止める力。 アンノウンを撃退するだけの力。 ヴァッシュ・ザ・スタンピードを手助けできるだけの力。 道が開けた気がした。 後は鍛錬を積み重ね、前に進むだけ。 訓練を続ける魔法少女達の瞳は、無力感から解き放たれ、鮮やかな輝きを放っていた。 前へ 目次へ 次へ
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ジェイル・スカリエッティ事件が終結してから半年後、新たな事件が幕を開けようとしていた 「実はな、管理外の世界で超強力な魔力の出現と消滅を確認したんや、その魔力の量は軽 見積もってもAランクを余裕で超える数値やこれを危険と見た管理局は現時点で最強の 部隊機動六課を調査に向かわせることにしたんや」 「それではやてちゃん、その場所は?」 「場所は第97管理外世界、そこにある海上都市三号アクアフロートや!!!」 アクアフロートにむかう機動六課の面々、そしてそこでおこる事件の数々!!! 「いきなりなにをすんだてめぇ!」 「いや、ウサミミだからな俺の探しているネコミミ少女と関係がありそうな気がする、 わるいが拉致らさせてもらう」 「これはウサミミじゃねえ!!!!!」 ヴィータを拉致しようとする謎の片目の男 「うおおおおおおおおお遅刻だああああああああああ!!!!でもまだ3分ある可能性が ある限り、僕はあきらめない」 「すごいなんの魔法もつかわないであんな速度で走るなんて・・・」 フェイトが目にした時速約39Kmで駆ける男 「す、すごいあの女の人こんな寒いのに寒中水泳してる、よしティアナ私も泳いでくる」 「この馬鹿!!!死ぬわよ!!!!!」 スバルとティアナが見つけた寒中水泳する女性 そして機動六課の面々の元に届く1枚のチラシ 「暗黒武闘会・・・また開かれるんだ」 そして暗黒武闘会に参加する機動六課・・・ 「この戦いに勝って、俺は高飛びするんだあああああああああ」 「ディバイン・・・バスターーーー」 「ぎゃああああああああああああああああああ」 「見たこと無い魔導師やな、所属はどこや?」 「なんですか魔導師って?わたしは魔法少女シェルティーです」 「また会ったなウサミミ、今度こそ拉致ってくれる!!!」 「だからウサミミじゃねえーーーー」 「あなた人間じゃないわね」 「うふふふふふ今年こそ勝ってシシト君を・・・・・・」 其々の欲望と、真実とかのため戦う一般人と魔法少女と魔導師と動物と機械達 「フハハハハハハハついに我は復活したぞ!!!」 そしてついに復活する真なる魔王 「全力全快、スターライト・・・ブレイカーーーー」 「無駄無駄無駄ァ我にはナナシの拳以外きかぬわ」 「そんな、なのはのスターライトブレイカーも一切きかないなんて」 条件結界のせいで全く手が出ない機動六課たち そこに現れた1人の男グラップラーナナシこと村上シシト 「現れたかグラップラーナナシ我はあの時とは違う!!!」 「いくぞこっちだって鍛えてきたんだ!!!!」 そしてついに究極の魔法が発動する 「まだ終わっていないぞナナシーーー完治、完治チィィィーー」 「僕だって倒れるわけにはいかないんだ・・・みんな力をかしてくれーーー」 シシトの祈りが全時空のパンツに届く 全時空のパンツエナジーがシシトの力になる I am the bone of my pantu 体はパンツのみ纏っている 「いくぞ真なる魔王、Dクローの貯蔵は十分か」 魔法少女リリカルなのはSilhouette Notes、魔法少女あまり関係ありません 2052年12月10日開始予定・・・ 「スターライトブレイカーーーーー」 「ドゥブッハァ!!!!!!」
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リリカル龍騎の手がけた作品 002 こうして殺戮者がまた一人 016 誤解を呼ぶもの 023 死神と神父のダンス、開幕 031 怒りという名の強い意志 032 555→913 042 すれ違い、その結果 047 彼女の不運 052 Masked Rider TOPページへ バトロワまとめへ このページの先頭へ
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喧嘩番長現る ミッドに迫る闇 夜の闇と静寂が支配する荒野で二つの影が戦っていた。 一方は赤い鎧を身に纏い、炎で出来た羽と剣、盾を持つ竜人。 もう一方は赤いマントで全身を覆った、悪魔を連想させる翼を持った巨人。 「あのマント野郎……結構やるじゃねぇか」 竜人の右肩、その上に立つ青年は巨人を正面から満足げな笑みを浮かべ睨み付ける。 この世界に来てから五年間、今回のように気性の荒い奴に襲われる事は多々あったが目の前にいる巨人ほどの強敵はいなかった。 自分の相棒、子分である竜人と共に戦いここまで苦戦したのは五年前に戦った聖騎士達、そしてこの世界の神と戦った時以来だろう。 「兄貴、どうする?」 視線を巨人に向けたまま、竜人が青年に話しかける。 巨人は散々自分達を苦しめた紅蓮の炎を右掌の上に燃やし、いつでも放てる体勢を整えている。 竜人の操る炎と互角かそれの威力を持つ巨人の炎……まともに喰らえばただでは済まないのは巨人の炎で吹き飛び、クレーターが出来上がった大地を見ればわかる。 それに、あの巨人はまだまだ余力を残しているであろう事を青年と竜人は直感的に悟っていた。 「どうするかって? へっ……決まってんだろ!」 竜人の問いかけに青年は笑みを浮かべる。 相手はまだ余力を残し、こちらは最初から全力で飛ばして苦戦している現状からして普通は逃げるべきかもしれない。 しかし、青年に逃げるつもりはない……相手が強ければ強いほど燃えてくると言う物だ。 竜人も最初から青年がそう答えるのは理解しており、両手に構える炎の剣と盾を大剣へと一体化させる。 「行くぜ、シャイングレイモン!」 「おぉっ!」 竜人、シャイングレイモンは大剣を振りかざし巨人へと正面から挑みかかる。 巨人は右手に燃やす炎をシャイングレイモンへと向け、放つ。 「フレイムインフェルノ!」 シャイングレイモンの炎の大剣、巨人の放つ紅蓮の炎。 二つの炎が正面から激突し、荒野一帯を爆発が包み込んだ。 同時刻、樹海の奥深くにその入り口を覗かせる洞窟の最深部でトーレは確保を指示された目標物を発見した。 紫色の毒々しい色をしたタマゴを両手で抱きかかえるように持ち上げ、後ろに控えていたセインが持っていたケースへと入れる。 「しっかし、こんな妙な世界にまで来てこんなタマゴを持ってこいなんて……ドクターは何考えてるんだろうね?」 セインはケースに入れられたタマゴを見やりながら生みの親であるドクター、ジェイル・スカリエッティの指示への疑問を口にする。 今いるこの世界は自分達はおろか、管理局すら存在を知らない未確認の世界。 5年前のある日に突然現れ、協力を申し出てきたあの男からの説明を受けねば知ることは無かっただろう。 「知らん。それに、今回の指示もドクターというより……あの男からの要請だぞ?」 「そうだよねぇ。あいつからの要請素直に聞くなんてドクターらしく無いって言うかさぁ……それで気になったんだけど」 「何か考えがあっての事だろう……あの男の目的はわからんが、何か物騒な連中を手駒に揃えているようだしな」 トーレの言葉にセインは顔を引きつらせ、「あいつ等かぁ」と小さく呟く。 今回の任務にはもう一人、水先案内人と言う形で同行している者がいた。 今は野暮用があると別行動中でこの場にはいないが……内心、セインはホッとしている。 「私、あいつ等苦手……っていうか嫌いだなぁ。何考えてるかわかんないし」 「ここで愚痴を言っても始まらんだろう……目的は達した、さっさと帰るぞ」 「りょーかい」 ケースをセインが抱きかかえ、二人は洞窟を後にする。 同行者との合流ポイントまで向かい、そこで元の世界へと帰還する。 二人が持ち帰ったタマゴが、後に自分達の目的とする計画に与える影響など二人はまだ知るよしもない。 レジアス・ゲイズは手に持っていた書類を軽く読み流した後、ゴミでも捨てるような仕草でデスクの上に置く。 内容は聖王教会の騎士カリム・グラシアの持つ稀少技能、預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)による予言の内容。 半年から数年先の未来を詩文形式で書き出し、予言する能力。 「フン……くだらん」 大規模な事件や災害に関する予言の的中率が高く、聖王教会や次元航行部隊のトップも目を通す物。 しかし、レジアスは自身の稀少技能嫌いもあって好意的には見ていない。 本音を言えば読む前に処分したい所だが、重要書類扱いであるこれを気軽に処分する事など出来る筈も無い。 (この予言……まず間違いなくアイツの事か) 予言に書かれた内容……全てでは無いが、彼は察しがついていた。 旧い結晶と無限の欲望が交わる地 七つの大罪解き放たれ、王の翼は蘇る 悪夢は始まり、大地は終わらぬ蹂躙に汚れ果て やがて、王の翼は海を消し去り全てを闇へと還すだろう この予言の最初の文に書かれた旧い結晶は4年前かた度々発見されているロストロギア、レリック。 残りの部分はさっぱり解らないが、あの男が何か事を起こそうとしているように取れる内容だ。 「今の内に釘を刺すなりしておいた方がいいかもしれんな……」 普段なら気にも止めない所だが、内容の一部を下手に理解出来てしまった為に捨て置く訳にもいかない。 念の為、最高評議会の方にもそれとなく警戒するように伝えようとも思ったが……あの三人はあの男を自分達の手駒と信じ切っている。 伝えた所で「無用な心配だ」と言い返されるのが目に見えるようだ。 「言った所で無駄だな……」 予言が書かれた書類をファイルに閉じ、本棚に仕舞った所で乱暴にオフィスの扉が開かれる。 見ると、自分の秘書であり娘でもあるオーリスが荒くなった息を吐きながら開け放った扉に手をついていた。 普段から生真面目で優秀な秘書の娘が取るにしては乱暴な行動に、何かが起きたのだと察するのに時間はかからなかった。 「オーリス、何があった?」 「中将! 外を……空を見てください!」 言われるがままに後ろの窓から日が沈み、暗くなった空を見上げる。 普段なら夜空を彩る星が浮かぶ空……そこに、有り得ない光景が広がっていた。 「なっ……なんだ、あれは?」 レジアスの視界に映り込む物。 夜空に開いた穴と、その穴から出現する炎の翼と大剣を持つ竜人だった。 同時刻、八神はやては知人との食事を終えて帰路へついていた。 夢にまで見た自分の部隊、機動六課を立ち上げたばかりでまだ色々と忙しい時期故、最初は断るつもりだったのだがどうしても、と半ば強引に誘われてしまった。 どうも知人は連れてきていた管理局の重役に、自分の事を紹介したかったようだ。 (まぁ、コネが一個増えた思って前向きにとらえよか) その重役は決して良い男では無く、むしろ嫌いなタイプであったが、はやては前向きに思考を切り替える。 管理局のお偉いさんとのコネが出来たと思えば、この先色々と都合が良いかもしれない。 (……活用する気は無いけどな) などと心の中で毒づき、帰りのタクシーでも拾おうと駅前まで来た時であった。 何やら、街ゆく人々が一斉に空を見上げている。 「ん? なんや……何か……あ……った……って……?」 その光景に、はやては言葉を失った。 夜空を引き裂くように突如として開かれる大きな穴。 その中よりゆっくりと、炎の翼を持った巨大な何かが姿を現したのだ。 かなり上空にいるのか、姿ははっきりと見えないが、少なくとも鳥や飛行機の類では無い。 「ちょ……なんや、あれ」 何が起きているのかと呆気にとられ、茫然と空を見上げていると、不意に首から下げたデバイスから電子音が鳴り響く。 六課からの緊急通信の際になるアラームだ。用件は聞かずとも解るが、通信に出ない訳にはいかないだろう。 「はい、こちらはやてやけど……用件は空のあれ?」 『はい。突然クラナガン上空に出現した……恐らく、生物だと思われますが』 「せやろなぁ……」 『それと、微弱ながら空間の歪みも検知出来ます……恐らく、異世界の者かと』 映像は無く、音声だけの通信だが相手の……六課で自分の補佐をやっているグリフィス・ロウランの面喰ってる様子がリアルに想像できる。 普段から余り表情を崩さず、慌てない人物だけにその様子を是非とも見たかったが、流石にそう茶化す余裕もない。 『現在、こちらから動けるのはなのは隊長と……』 「あぁ……それより、ちょっと飛行許可だしてくれへん?」 『は?』 「いや、そっちからなのは隊長とか飛んでくるより早いやろし……っていうか、今現場の真下におるんよ」 『……えぇっ!?』 通信機の奥から聞こえてくる、普段のグリフィスからは想像もできない裏返った声。 本当に、どんな表情をしているのか見てみたかった。 「なんかえらい騒ぎになりかねんし、こういう場合はさっさと対応した方がええ」 『は……はぁ、しかし危険では……?』 「危険なのは誰がやっても一緒やって。一応、何があってもええようにそっちでも準備はしといてくれる? ほれ、さっさと許可出して」 『あ、はい。飛行許可、承認しました』 「了解。さて、ほないっちょ行ってきますか」 通信を切り、軽く準備運動のつもりで両肩をぐるりと回してからデバイスを手に持ち、起動させる。 「セットアップ」 全身が光に包まれ、一瞬で茶を基調とした管理局の制服から黒のアンダーと白のジャケット……自身のバリアジャケットを身に纏う。 右手に愛用の杖型デバイス、シュベルトクロイツを握り締め、背中から伸びる六枚の黒翼を羽ばたかせて飛翔し、一気に飛び上がる。 視界に捕えた巨大な何かは、出現した場所で静止して周囲を窺っているのか、目立った動きは見えない。 (すぐに襲われる……って、事は無さそうやけど) 相手が未知の存在である以上、油断はできない。 戦闘にでもなったら、自分も街もただでは済まないだろうと覚悟しつつ、相手を刺激せぬように対応しなければならない。 やがて、はやては目標の……太陽のように紅く燃える翼を持った竜人と、その肩に乗る青年の正面で静止した。 深呼吸し、相手との対話を始めようと口を開いた、その直後だった。 「うぉっ!? 人が空飛んでる!?」 「……は?」 青年のどこか間の抜けた、驚きの声が聞こえてきた。 彼は茶色がかった髪を後ろで軽く纏めた、黒地のノースリーブシャツの上にまた袖の無い赤い上着を着込んだ少年だった。 (歳は、私と同じぐらいかな……? 顔つきからして、日本人っぽい気もするけど……) 見た目からしてそう判断し、さっきの言葉からあまり悪い人でも無いんじゃないか、という妙な安心感すら抱いてしまう。 ハッとなって軽く頭を振って、やや鋭い目つきで少年を見やる。 油断しては駄目だ。見た目や口調で相手を判断するのは危険すぎる、と自分を戒めて再度口を開こうとしたら……。 「兄貴、空飛べる人間っているもんなんだな」 「あぁ、世界は広いっていうけどなぁ」 「……えぇっ!?」 思わず声が出た。 青年はともかく、まさかこの竜人まで人語を使用し、普通に喋れるなんて思ってもいなかった。 しかも、その言葉使いはかなり流暢で思わず感心してしまうレベルだ。 「しゃ、しゃ……喋った……?」 「ん? どうか、したのか?」 「えっ!? い、いや、何でも無いです」 おまけに心配までされた。 中々に気が効くと言うべきか、何と言うべきか。 (って、完全に出鼻くじかれてるやん私!?) 張りきって来てこれでは、何と言うか色々と立場が無い。 あまり空の上で話し込んでいる、と言うのも問題であるし、せめて場所を移すべきかもしれない。 「え、えっと……お二人さん?」 「「何だ?」」 「色々と聞きたい事あるんやけど……ええかな?」 「ん? あぁ、別に構わねぇ……っていうか、俺達も色々聞きたいし、な?」 「あぁ」 青年と竜人、やはり話が解るのか快く申し出に応じてくれた。 ほっと胸をなでおろし、はやては続ける。 「あと、何時までもここに追ったら色々と迷惑掛かるんで……場所移してもええかな? 案内するから」 「あぁ、それもそうか……下、これ街だよなぁ」 眼下の街を見下ろしながら、青年は頷く。 彼らとしても、何時までもこの場にいると言うのは本意では無かったようだ。 「それじゃ、私についてきてな」 「あぁ、行くぞシャイングレイモン」 「わかった、兄貴」 シャイングレイモンと呼ばれた竜人は青年の言葉に頷き、先を飛ぶはやての少し後ろにぴったりついて移動を開始する。 やはり、十五メートル近い巨体が空を飛ぶとなると少しばかり風が乱れるが、はやてが飛ぶのに支障が出る程度では無い。 むしろ、はやてが自身の飛行で巻き起こす風で吹き飛ばぬように遠慮しながら飛んでいるのではないか、とさえ思えるような飛び方だ。 (……流石に、考えすぎかなぁ?) いくらなんでもお人よしすぎないか、自分と心中で苦笑する。 相手が誰なのかも解らないのに、そうそう自分の都合の良いように捕えていい物か。 「大門大だ」 「へっ?」 突然、青年が口を開いた。 「俺は大門大だ。一応名乗っとこうと思ってな」 「あぁ……私は、八神はやて。よろしゅうな」 「おう。こいつは俺の子分、シャイングレイモンだ」 「よろしくな」 青年、大門大と共にシャイングレイモンも小さく頷く。 それを見て、はやては二人を交互に見やって、呟いた。 「……でっかい子分やなぁ」 それはあまりにも、あんまりすぎる意見であると共に、誰もがそう思うであろう感想であった。 「そんなにおっきいと一緒におるんも一苦労ちゃう?」 「いや、別にそんな事ねぇよ。普段からこんなにでけぇ訳でもないし」 「あれま、そうなんや」 機動六課所属の仲間に、竜を使役する召喚士の少女がいた事をはやては思い出す。 彼女の連れている竜のように、普段は力を封印して小柄な姿で行動する召喚獣もいると聞くから、シャイングレイモンもその手の類なのだろう。 最も、人語を喋る召喚獣なんて見た事も聞いた事も無いのだが。 (まぁ、魔法使ってる感じもなんかせぇへんしなぁ……) もし、シャイングレイモンの姿が召喚などの魔法による物なのであれば何らかの魔力を感じ取れる。 しかし、そんな気配は全く感じ取れない。 では一体何なのか、と思考を始めるもよく解らない。 (むぅ……) 好奇心が刺激され、今すぐにでも問いただしてみたいが、飛びながらするような話でも無い。 とりあえず誘導先である六課隊舎で、腰を落ち着けてゆっくりと聞くまで我慢しよう。 真下は海。ここを超えれば、後十分経たずに隊舎に到着するのだから。 『八神部隊長!』 「ん?」 緊急アラームと共に正面に通信ウィンドウが浮かび上がり、グリフィスの顔が映し出される。 何があったのか、非常に慌てている様子で焦りや驚愕が表情に見てとれる。 「うお!? なんだそれ!?」 「あぁ、ちょっと静かにしてくれる? で、グリフィス君、どないしたの?」 後ろから通信ウィンドウを興味深そうに覗き込む大を抑え、はやてはグリフィスへ向き直る。 『クラナガン上空にて、空間の歪みが発見されました!』 「なんやて!? 私が今連れて行ってる二人の時のとは違うんか!?」 『全く別の……新たな反応です! 現在の隊長達の位置からそう遠くな……で……さ……』 「ちょ、ちょっと!? グリフィス君!? グリフィス君!? ちょっと、どうなってんの!?」 突如、通信ウィンドウが歪み音声が途切れ始める。 やがては壊れたテレビのように砂嵐のような画像と耳障りな雑音が流れ、完全に通信が途絶えた。 舌打ちしてウィンドウを切り、イラついたようにはやては吐き捨てる。 「何がどうなってんねんなっ、ほんま!?」 「おい、どうしたんだよ?」 「んっ? あぁ、ちょっと厄介な事起きてるみたいでな……」 大へ適当に返事をしつつ、はやてはイラついた頭を冷やし、思案する。 空間の歪み、とグリフィスは言っていた。それはかなりの大事だ。 ほんの少しならともかく、その歪みが大きなものならば他の世界をも巻き込むほどの次元震を引き起こしかねない。 更に、他の次元世界と比べても圧倒的と言ってよいほど、空間が安定しているクラナガンでそれが二度も起きるなどふつうはあり得ない。 (誰かが、意図的に起こしたんか……それとも……) 「あれは……兄貴! はやて!」 「どうした!?」 「へっ!?」 はやての思案を遮る様に、シャイングレイモンが空の一点を見やりながら叫ぶ。 二人がそこに目を向けると、夜空を引き裂くように開かれた巨大な穴より、赤いマントの巨人が出現しようとしている、その瞬間であった。 背中より翼を伸ばし、天に向かって突き立つ二本の角を持った、十数メートルの巨体の赤いマントの怪物が。 「なっ……なんや……あれ……」 「兄貴、あいつは!」 「あぁ……間違いねぇ、ヤツだ!」 「二人とも、あれが何なのか知ってるんか!?」 はやての問いに二人は答えない。 ただ、ひたすらに敵意の籠った目であの巨人を睨みつけていた。 巨人は完全に出現を終えると共に、ゆっくりと周囲を見渡し、小さく唸る。 「ふぅむ……不味いな」 言葉の内容とは裏腹に酷く落ち着きはらった様子で、巨人は呟く。 目的の世界には移動できたが、出る場所が大きくズレてしまったのだ。 普段の巨人ならば、決してありえぬ失敗だった。 (まぁ、出てしまったものは仕方があるまい。今回ばかりは、どうにもならん) 少々空間移動を行う手順と状況に問題があった。 ただ、それだけの事と巨人は片付ける。 一度出てきてしまったのなら仕方が無い、さっさとこの場を立ち去ればよいだけの事だ。 そう考え、巨人がゆっくりと顔を向けると……。 「……ほぅ」 こちらへ真っ直ぐに飛んでくる竜人の姿が確認できた。 その肩に乗る人間と、すぐ後を追うように飛んでいる人間がもう一人。 「これは、珍しい処で出会う物だな」 自身の前で静止し、対峙する竜人……シャイングレイモンと大門大。 「……やれやれ、面倒な事になったものだ」 「何妙な事言ってやがる!?」 巨人の落ち着きはらった、それでいてどこか楽しげな口調に反し、大の声は怒気を含んでいた。 「テメェだろ! 俺達をこんな処に飛ばしたのは!」 「はて? 何の事かな? ワシには身に覚えが無いが……」 「とぼけんじゃねぇ!」 その場に少し遅れて到着したはやての耳にも、その会話は届いていた。 「デジタルワールドでテメェと戦ってた途中でこんな処に飛ばされたんだ! お前以外に誰がやるってんだよ!」 「なっ……ちょっと、それどういう……」 「成程……お前は、決定的な勘違いをしているようだな」 「んだと!?」 はやての言葉を遮り、大の言葉を無視して巨人は進める。 「詳しく説明する義理は無いが一つ言っておこう。お前達がこの世界に飛んできたのは単なる偶然だ、ワシがやった事ではない」 「ふざけんな! そんな話、信用すると思ってんのか!」 「信用してもらおう等とは思っておらんよ」 巨人はふんと鼻を鳴らし、右掌に炎を出現させる。 「それともう一つ。お前と遊んでいる暇は無い」 無造作に右手を振り上げ、その炎を放つ。 咄嗟にシャイングレイモンが体を捻ってそれを回避し、はやても反射的に回避行動をとる。 「なっ!? いきなり攻撃やなんて……っ!?」 炎は完全に回避したが、それにより発生する熱風がはやての身に叩きつけられる。 バリアジャケットで防御している筈なのに、まるで直接肌を焼かれているかのような熱さだ。 もしも直撃をすれば、消し炭にすらならないであろう事は、明白だった。 「っ……んのぉ! 先に手ぇ出してきたんはそっちやで!」 攻撃を受けたのならば、正当防衛が成り立つ。 あの炎をもう一度放たれる前に、万が一にでも街へ被害が出る前にあの巨人を取り押さえねばなるまい。 はやてはシュベルトクロイツを掲げ、詠唱を開始する。 非殺傷設定、出力調整を行い、はやての足元に展開されるのは魔法陣。 周囲に浮かび上がる、四つの魔力球の狙いを巨人へ定める。 「来よ、白銀の風、天よりそそぐ矢羽となれ」 本来、海上とはいえこんな場所で使用するような魔法では無い。 しかし緊急事態だ。あとで始末書を何枚でも書いてやる、と心の中で吐き捨て、放つ。 「フレースヴェルグ!」 闇夜を切り裂くように魔力が解き放たれ、閃光と如き砲撃が巨人を直撃する。 立て続けに四発。いくら非殺傷設でとはいえどもたたでは済まない一撃だ。 「ほぅ……」 「なっ!?」 しかし、爆発の中より現れたのは無傷でたたずむ巨人の姿。 その身を包むマントすら傷ついた様子もなく、平然と佇んでいる。 手加減をしての攻撃だったといえ、いくらなんでも無傷は、マントすら傷つかないのはあり得ない筈だ。 体格差も考え、威力もさほど押さえずに撃ち込んだと言うのに。 「この世界の人間は面白い技を使うな……聞いていた通りだ」 「無傷……そんなっ!?」 「はやて! どいてろぉ!」 巨人の側面より、轟音を立てながらシャイングレイモンが炎を纏った拳で殴りかかる。 その巨体に加速の勢いを乗せた一撃が繰り出されるも、巨人は難なくその拳を左手で受け止めた。 「ぐっ!?」 「ふん……人の話を聞かない連中だ」 そう言うなり、巨人は無造作にシャイングレイモンを放り投げる。 「ぬあっ!?」 空中へと投げ飛ばされるシャイングレイモン。 「おぉわぁっ!?」 「兄貴!?」 「危ない!」 その肩よりバランスを崩し、大が海面へと向かって落下する。 空を飛べる筈もなく、重力に従って墜ちていく大の真下へと移動し、両手を広げたはやてが全身を使ってそれを受け止める。 「っう!?」 人一人の体重と落下分の勢いが加算された衝撃がその身を貫くが、バリアジャケットの防御機能で持ちこたえる。 崩しかけたバランスもどうにか整え、大を両手で抱えたままはやては空中へと飛翔する。 「っぅ……大門君、大丈夫かいな?」 「あ、あぁ……助かったぜ。そっちこそ、大丈夫かよ?」 「私は平気。こう見えても結構丈夫なつもりやで」 「そっか……って、シャイングレイモンは!?」 直後、激しい激突音と共に海面に巨大な水柱が立ちのぼる。 それが、シャイングレイモンが海へと落下した為の物だと二人が気付くと共に、巨人が口を開いた。 「言った筈だ。お前達と遊んでいる暇は無いとな」 「てんめぇ!」 「ちょっ、落ち着きや!」 腕の中の大を抑えつけながら、はやては巨人へ問う。 「あんた……一体何者や?」 あきらかに余力を残した状態で圧倒された敵へ向ける物とは思えぬ程、強い意志の籠った瞳で睨みつける。 先程の一撃はやては巨人との実力差を感じ取っていた。しかし、だからどうしたと言うのだ。 この騒ぎで仲間達もすぐに駆けつけてくれるだろうし、何より管理局員の、部隊の隊長としての意地がある。 この程度の事で、敵に屈する事はあり得ない。 「ほぉぅ……」 その目に巨人は小さく、感心したように唸りながらも、小さく首を横に振る。 「答える必要は無い」 「何ぃ!?」 「今知らずとも、いずれ嫌でも知る事になる」 マントの奥、蒼く怪しく光る目を歪めながら巨人は言う。 背中の翼を広げ、ゆっくりとその巨体を舞いあがらせる。 「テメェ! 逃げんのか!」 「お前達とはいずれまた戦う事になろう……その時は、もう少し遊んでやる」 そうして、巨人はその巨体からは想像もつかぬ程の速度で夜空へと消えていった。 「んだとぉ!? 待ちがやれ、コラァ!」 「ちょっ! 暴れんな言うたやろ!? ええ加減にせんとバインドで縛るで!」 この後、はやてが大をバインドで拘束するまで五分と掛からなかったと言う。 「……以上が、現場よりの報告です」 地上本部、自身の執務室でオーリスが受け取った報告を聞きながら、レジアスは忌々しげに鼻を鳴らした。 機動六課……何度聞いても忌々しい名前だ。 本局所属の部隊が地上にて自由に活動している、と言うのは正直気に入らない。 クラナガンの、地上を守っているのは自分が率いる地上部隊だと言う誇りを汚されているような気分になる。 「解った……で、その竜人を連れた奴はそのまま六課が?」 「はい。身柄を保護するそうです」 「ふむ……」 報告の内容は、現場からとりあえずという形であがってきた物でお世辞にもまとまっているとは言い難いが、竜人を連れた青年の事は少々気になる。 突如出現したと言う巨人とも顔見知りであるような、敵対しているような言動を取ったのなら、ただものではない筈だ。 近いうちに、何らかの形での接触を試みるべきか、と思案する。 「あとで正式な報告書を提出させろ、明日の昼までにな」 「了解しました」 一礼して退室するオーリスの背を見送り、レジアスは背後にある窓より外を見やる。 クラナガンの街並みを一望できるこの場所は、公私ともに気に入っていた。 生まれ育ったこの街を自分が守っているのだと、そう改めて実感させてくれるからだ。 クラナガンを守っているのは、この自分だ。この街を守る為ならば、どんな事にでも手を染める覚悟ができる。 (何が起きようとも、好きにはさせんさ……) この街で、この世界で何かが起きようとしていると、長年の経験と直感が告げている。 だが、必ずその何かを叩き潰して見せよう。 自分の誇りと命に代えてでも。 機動六課隊舎前。 結局バインドで縛られ、半ば連行に近い状態の大と海より無事に飛び上がってきたシャイングレイモンを連れて、はやては帰還していた。 ふぅと一息つき、バリアジャケットを解除。光に包まれたそれが一瞬で元々彼女の身に着けていた管理局の制服へと変わる。 「服が変わった? 何だそれ、どうやったんだ?」 「ん? あぁ、まぁ後で色々説明するから……」 「主!」 「はやて!」 自分を呼ぶ声と駆け寄ってくる足音に、はやてが振り向くと二人の仲間がこちらに走ってきていた。 桜色の長髪をポニーテールに纏めた長身の少女と、二本の三つ編みに纏めた茶髪の幼い少女の二人、シグナムとヴィータだ。 「ご無事でしたか」 「怪我とかしてないよな?」 「うん、平気。怪我もなんもしとらんよ」 六課に所属する部下、仲間であると共に大切な家族である二人へと笑顔を見せ、安心させる。 「申し訳ありません。我々が動いていれば」 「いやいや、そんな謝られても困るて」 「まぁ、怪我無いならいいけど……後ろの、誰だ?」 ヴィータが目を向ける先……バインドで両腕を固定され、まるで手錠を掛けられた犯罪者のような格好の大と、跪いたシャイングレイモン。 もの凄く何かを言いたそうな眼で、無言で睨んでいるその顔は、少々怖い。 「あぁ……ごめんごめん、そろそろバインド解かんとな」 バインドを解除され、拘束を解かれた大は両腕を軽く振りながら愚痴る。 「やれやれ、やっと解いてくれたか……」 「それに関しちゃ自業自得。っと……落ち着いたところで、改めて自己紹介しとこか」 ゴホンとわざとらしく咳をして、はやては言葉を続ける。 「私は八神はやて。時空管理局古代遺物管理部機動六課隊長やってます、よろしく」 「じく……何だって?」 「時空管理局。知らんのかな?」 「全然聞いたことねぇ……て、まぁいいか」 色々と解らない事だらけ、と言うのは正直言って気に入らない。 だが、今は自分達を助けてくれた彼女への礼儀を果たすべきであろう。 大も一息置いて、改めての自己紹介を行う。 「俺は大。喧嘩番長の大門大だ、よろしくな。んで、コイツが……って、あれ?」 自分の次に、と後ろにいる筈のシャイングレイモンへ視線をやるとそこにあの巨体がいない。 一体どこにと思うよりも早く、聞こえてくるのは間の抜けた、聞き慣れた声だった。 「兄貴ぃ……ずっとバーストモードだったから腹減っちまったよぉ」 「なっ……アグモン、お前なぁ」 「……へ?」 はやては、訳が解らなかった。 確かさっきまでは、あの無骨な逞しさと太陽の如き炎を纏う巨大な竜人だった筈だ。 それが、いつの間にか見る影もない黄色い二足歩行のトカゲのような姿に変わっている。 いくらなんでも、とてつもない変わりようだった。 (フリードでもまだ面影あるんやけどなぁ……) 同じ部隊の少女が連れている、あの小さな子竜を思い出す。 あれはそのまま巨大化するような、そんな感じの変貌を遂げているが目の前のトカゲは違う。 なんというか、変身というレベルの変わりようではないか。 「……あ~、コイツはアグモンってんだ。俺の子分」 「よろしくなぁ……ところで何か喰わせてぇ……」 「あ、ぁぁ……うん。とりあえず、食堂いこか。シグナム、まだ開いてるよな?」 「え……えぇ、まだ大丈夫ですが」 目を回しながら空腹を訴える黄色い二足歩行のトカゲとは、何ともシュールな光景だろう。 恐らく二度とお目に描かれないであろう光景をシグナム、ヴィータと共に呆気にとられた様子で眺めつつ、はやては大とアグモンを連れて隊舎へと入っていく。 この出会いが、ミッドチルダ全域を、全次元世界を襲う事件へと発展するなど、今の彼女達には知る由も無かった。 目次 次へ
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初出:Record20 融合騎 真正古代ベルカ式における魔導運用技術の一つで、独立した人格型支援ユニットを術者と「融合」させる事で術者の支援を行う。 アギトが真正古代ベルカ後期型、リインフォースIIが最新ハイブリッドタイプの融合騎である 術者と融合して管制・制御するという点において融合型リアクトプラグであるリリィとの共通点は多く、 リインフォースIIはリリィの指導に当たる事が多い。 銀十字への直接通信 カレンからの通信は、銀十字の書に直接繋げられている。 フッケバインの特殊通信技術は飛翔戦艇フッケバインの装備によるものと、カレンやフォルティスなど個人の能力によるものがあるが、 トーマへの直接通信はカレンの能力によるもの。 高町ヴィヴィオ 高町なのはのひとり娘であり、現在はSt.ヒルデ魔法学院中等科の生徒。 格闘戦技ストライクアーツの競技選手であり、全国レベルの実力者でもある。 連れている小さな飛行うさぎは、補助制御型のインテリジェントデバイス「セイクリッドハート」(愛称クリス)。長年の愛機である。 煌竜/クリムゾンスラッシュ 「煌竜」は、シグナムの連結刃を駆使した炎熱攻撃。 「クリムゾンスラッシュ」はディバイダーから分断効果を使用した斬撃を飛ばす中距離攻撃。 トーマの「分断」能力はいまだ完璧にはほど遠く、エネルギー攻撃を相殺した際には停止させきれなかった分のエネルギーは爆発となって破裂する。 初出:Record21 完全複製 「ディバイダーはコピーが可能」。ヴァンデイン社の研究成果の一つである。 クリーンエネルギー 現在、次元世界のほとんどでは魔力を使った魔導炉によって発電を行い、人々の暮らしに欠かせない電力を供給している (魔力を直接の動力として使用する文化も存在するが、精密機器などに使用するには定格化が困難であり、 現在、人間が住む土地のほとんどには電気が通っている)。 魔導炉や電力の過剰使用に対する批判もある昨今、「魔力→電力」を超えるクリーンエネルギーの開発は開発者達の夢である。 CW-ADX ラプター カレドヴルフ社が戦闘用の「自立作動型汎用端末」として開発した人型機械。 戦闘装備として「ソードブレイカー」を両手に装備する他、カレド社製のAEC装備にはすべて完全対応する。 魔力結合不可状態を始め、過酷な環境下でも活動できるため、様々な状況での運用が期待されている。 慣性制御 カレドヴルフ社製のAEC装備は、一般的な装備よりも遥かに重い。 もとより武装型デバイスや物理装甲を伴う装備は重量が増加しがちだが、AEC装備は端末内部に駆動部とバッテリーを置いているため、さらに重量が増す。 このため、大型のAEC装備は慣性コントロールのシステムが搭載されており、上手く扱えばほとんど重さを感じる事なく振り回す事もできるが、 トーマはその扱いがまだ上手くないようである 初出:Record22 防衛装備 キャロが使用しているのは、フォートレスの「盾」のうち中型のS2シールド(型式CW-AEC00X-S2)。 フォートレスユニットを装備していない(キャロは体格的な問題で装備が困難な)ため、エリアルマニューバやフォーメーションコンバットなどの使用はできないが、 地上での防衛・支援ユニットとして必要十分な能力を維持できる他、愛騎フリードとの相性も考慮されている。 ディバイド・ブレイク 分断効果を駆使した破砕攻撃。 「触れさえすればどんなものでも壊せる」とはカートの談だが、実際にはある程度の制限が存在する模様。 狙撃弾 マリーヤの能力。 手に持った銃弾を誘導弾として発射する。 小石や鉄球でも、指先でつまめるサイズのものであればどんなものでも撃てるが、撃ち出し時に火薬の初速を借りられる事、 発射後に安定して飛ばせる事、「どうせ銃弾は持ち歩く」事から、マリーヤは銃弾を好んで使用する。 スタナー ロロの愛用武器。 電気を扱う能力の保有者であるロロは、電化製品および電気使用武器全般に強い。 初出:Record23 JF704式改 管理局正式採用の輸送ヘリ。 かつて機動六課で使用されていたJF704式のマイナーチェンジ版。 人員・装備の高速輸送に欠かせない、六課の重要装備の一つ。 アルト・クラエッタ もと機動六課所属のヘリパイロット。 地上本部勤務だったが、今回新たに特務六課に異動となった。 スバルとは友人であり、トーマともかなり初期から知り合っていたため、トーマ的にも「お姉」の一人。 粒子攻撃 エネルギー粒子を使用しての攻撃。 応用法の幅は広く、近接戦闘を行う(銃砲型でないディバイダーを使用する)因子保有者の多くが基本技法として使用する。 ディバイダーVG4グラディオン クインのディバイダー。 エネルギー刃が回転動作をする、モーターソー状の「剣」である。破壊能力に長けた高性能ディバイダーだが……。 初出:Record24 AEC-05X「グラディエイター」 武器戦闘型の術者に向けた、個人用のAEC装備。 剣と盾、制御ユニットからなる総合装備で、「00X-フォートレス」をはじめ、各種AEC装備とも互換性がある。 盾には合金ニードルを発射する機構が存在し、射撃戦にも対応可能。 支給された1号機は、シグナムのパーソナルカラー「フレアバイオレット×ライラックホワイト」で彩色されている。 CW-MR212 カレドヴルフ社製のモーターローダー。 AEC装備の技術を盛り込んだ電力稼働車。 都市部での陸上高速移動を目的とした機体だが、カレドヴルフ社は社外も含めたMM(モーターモービル)事業部と連携し、 「公的組織向け乗用機」の開発も行っている。 AEC-09X-2「オクスタン」 ティアナ用にチューニングされたAEC装備。 使用するカートリッジによって、複合エネルギー弾や重金属製の矢弾、電子誘導弾など、様々な弾丸を発射可能。 最初期から構想があった機体ながら、初期管理外世界に流通する「違法銃器」と酷似するその機構と外観から運用の許可が下りず、結果的に型番も後半にズレこんだ。 ヴァンガード・ドラグーン キャロとフリード用の装備。 S2シールドの後方支援用チューニングであり、支援と防衛に特化した性能が保持されている。
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アギト一等空士 本局航空隊所属の一等空士。一般常識の範囲を超えて「小柄」なのは、彼女の出自によるもの。 通常の人間サイズになることも可能だが、勤務の現地においてはこちらの方が便利なことも多いとのこと。 本局航空武装隊 「航空武装隊」は、空戦魔導師で編成された航空部隊であり、管理世界の各地に存在する。 中でも「ミッドチルダ首都防衛隊」と「本局航空武装隊は」いずれも厳しい審査によって選ばれた、優秀な戦力が集う部隊である。 ヴァイゼン遺跡鉱山崩壊事故 新暦75年、ヴァイゼン北西部の鉱山街「アミア」が住人もろとも壊滅するという事件が発生した。 壊滅の理由は局地地震と有毒ガスの流出によるものとされ、住民約230名はほぼ全滅した。 地震とガス流出が深夜に起きたこと、周囲の地形が盆地であり、有毒ガスの逃げ場が無かったことなどが、 この悲惨な災害の原因とされているが、建築物の破壊状況、一部の遺体の損傷状態の不自然さなどを指摘し、 「事故ではなく、事件である」とする声もある。
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リリカルBLACK クロス元:仮面ライダーBLACK 最終更新:08/04/05 1話 時を越えろ 空を駆けろ 2話 南光太郎は砕けない TOPページへ このページの先頭へ
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リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル 書き手紹介 3314 :やってられない名無しさん:2013/02/21(木) 16 30 19 ID ???0 遂に完結2周年突破! リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルの書き手紹介! 【渾名】灼熱の英雄王 【トリップ】◆Vj6e1anjAc 【投下数】44作 【代表作】「月蝕・終章」「魔法少女、これからも。(最終回)」 本スレでの連載と並行し、企画最初期からSSを投下し続けた、なのはロワ投下数三巨頭の一角。 繋ぎから熱血バトル、鬱展開と、満遍なく投下数を重ねている。 自らが元SSを連載していたセフィロスのエピソードは、「元SSの続編のようだ」と話題を呼んだ。 【渾名】叡智の司書長 【トリップ】◆7pf62HiyTE 【投下数】38 【代表作】「王の財宝」「Zに繋がる物語」 序盤と中盤の境目あたりから名乗りを上げた、なのはロワ投下数三巨頭の一角。 脳筋共が大暴れする中、着実に考察エピソードを重ね、知能面からなのはロワを支えた。 難しいテーマをめげることなく、コンスタントに投下し続けたその姿勢には、敬意を表したい。 【渾名】非情の殲滅者 【トリップ】◆HlLdWe.oBM 【投下数】38 【代表作】「崩落 の ステージ」「Round ZERO~AMBITION SECRET」 企画が軌道に乗った頃から参戦し、以降終盤まで企画を支えた、なのはロワ投下数三巨頭の一角。 他の書き手達が嬉々としてやんちゃを働く中、こつこつとキルスコアを稼いだマーダー書き手。 地味だが堅実なエピソードが多く、彼もまたこのロワの完結には、欠かせない存在であったと言えよう。 【渾名】光速の竜騎兵 【トリップ】◆gFOqjEuBs6 【投下数】21 【代表作】「タイムラグは30分」「Alive a life」 本スレでの連載と並行し、最初期から企画を支えた書き手。 記念すべき第200話では、エピローグ書き手としてロワを締めくくっている。 本ロワのウェイトを大きく占める、特撮作品への造詣が深く、数多くの印象深いエピソードを投下している。 【渾名】不屈の先駆者 【トリップ】◆Qpd0JbP8YI 【投下数】19 【代表作】「なごり雪」「Little Wish」 企画最初期から参戦し、主に中盤までを支えた書き手。 流れが停滞し始めた頃に、怒涛のごとくSSを重ねた、序盤最大の功労者の1人。 あらゆるジャンルのSSを投下していたが、特に叙情的なエピソードを得意としている。 3315 :やってられない名無しさん:2013/02/21(木) 16 32 52 ID ???0 【渾名】荒野の銃撃手 【トリップ】◆jiPkKgmerY 【投下数】10 【代表作】「童子切丸は砕けない」「それでも台風は微笑う。そして奔る」 本スレでの連載と並行し、主に中盤までを支えた書き手。 独特なムードを持ったSSは、読み手の心に深く染み込み、その心を掴んで離さない。 意外とド派手に状況を動かすことも多く、なのはロワ=大量破壊の風潮の先駆けとなった人物でもある。 【渾名】暗黒の破壊神 【トリップ】◆WslPJpzlnU 【投下数】6 【代表作】「盟友」「13人の超新星」 本スレでの連載と並行し、主に序盤に投下を重ねた書き手。 投下数こそ少ないが、1つ1つの文章が、強烈なインパクトを宿している。 暴力的なパワーを持ったバトル描写と、後半で手掛けたなのはロワ最大のどんでん返しは、まさに破壊神の名に相応しい。 【渾名】天道の探究者 【トリップ】◆LuuKRM2PEg 【投下数】5 【代表作】「罪」「解ける謎!」 本スレでの連載と並行し、終盤の展開を支えた書き手。 主に繋ぎを担当することが多く、縁の下の力持ちとして、ラストスパートを支えていた。 必然、投下数は少なくなってしまったが、今後他のロワにおいても、活躍を期待したい。 【渾名】勇気の挑戦者 【トリップ】◆19OIuwPQTE 【投下数】1 【代表作】「魔法少女リリカルなのはBR」 なんと最終回の一歩手前という、大変なタイミングで殴り込んできた書き手。 投下数は僅か1作だが、混戦を見事にまとめ上げ、続く最終回へのバトンを託した。 状況的に相当な勇気の要るタイミングでの参戦に、改めて敬意を表したい。 3352 :やってられない名無しさん:2013/03/01(金) 23 55 33 ID ???0 3314-3315 なのはロワはゲームで「星光の殲滅者」とか「雷刃の襲撃者」とか出てくるからそこから取ったのかと思われる と、2名追加で紹介してみる 【渾名】連環の言葉使 【トリップ】◆WwbWwZAI1c 【投下数】5 【代表作】「お昼ごはんの時間だよ」「Ooze Garden(軟泥の庭)」 中盤から終盤にかけてふっと現れてササッと繋ぎ話を投下した書き手。 一見どれも普通の繋ぎ話に見えるが、実はタイトルがしりとりになるという仕込みを入れている。 終盤でセリフオンリーの話を書いてみたりと、少々変わった言葉の使い方をする繋ぎ書き手である。 【渾名】開幕の遊戯士 【トリップ】◆UOleKa/vQo 【投下数】3 【代表作】「それは最悪の始まりなの」「オタクと吸血鬼とレバ剣と」 本スレでの連載と並行し、記念すべきオープニングを投下した書き手。 投下数こそ少ないものの終盤まで続くスバル&こなたのペアを生み出した事は外せない。 またオープニングで主催者プレシアにロワを「デスゲーム」と呼ばせているのは、遊戯王GXとのクロスSSを書いている氏ならではと言えよう。